NFT

NFTや仮想通貨の損益計算をスプレッドシートで作成しよう

▶︎この記事の内容

  1. 無料で損益計算用シートが手に入る
  2. NFT・仮想通貨の取引一覧が作れる
  3. NFT・仮想通貨の税金知識が付く
  4. 確定申告に使える
  5. STEPNなどの仮想通貨にも対応

どうも、NFTフォトグラファーのIsumu(いすむ)です。

みなさん、NFTや仮想通貨の取引一覧つくってますか?

クリエイターもコレクターも

「儲かるつもりないしー」「めんどうくさいしー」

と後回しにしていませんか?長く続けるつもりなら、なおさら作るべきなのです。

有料アプリで効率よく作成して税金計算するのもいいですが、ココはやはり無料でなんとかしたいもの…。

ということで、手入力全開のスプレッドシートを作成しました!この記事では表を使った損益計算のやり方を説明します。

「自分で取引と計算表をつくるのがめんどう」「NFT始めたけど来年の税金不安」

という人はぜひご活用ください!

※この記事は「個人向け」の計算方法であり「法人」の計算方法は異なります!「法人」の方は税理士にご相談ください

※税制や国税庁の認識がコロコロ変わるため記事画像の表記と実際のシートの表記が違うものがあります。随時シートを更新しておりシート側が正しいものです。

いすむは税理士ではないので個人のNFTや仮想通貨取引についての税金相談はできません。また、今の税制はあいまいな部分が多いのでブログではっきりと書けないのが現状です。詳しい取引の判断については、税金本を出している藤本先生などNFTなどに特化した税理士にご相談ください!

NFT・仮想通貨の課税

押さえておきたい知識の共有です。

仮想通貨(暗号資産)の収益は、現在の税制上でほぼ「雑所得」になります。

2022年12月現在では、税制が改正されたため以下のようになりました。

暗号資産取引により生じた損益は、邦貨又は外貨との相対的な関係により認識される損益と認められますので、原則として、雑所得(その他雑所得)に区分されます。
ただし、その年の暗号資産取引に係る収入金額が 300 万円を超える場合には、次の所得に区分されます。
・ 暗号資産取引に係る帳簿書類の保存がある場合・・・原則として、事業所得
・ 暗号資産取引に係る帳簿書類の保存がない場合・・・原則として、雑所得(業務に係る雑所得)

国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」

暗号資産で300万円の収入がポイントのようです!(FXとかやる人が対象になるかも?)

ただ、多くの人が「雑所得」として計算していくと思います。会社員の場合は、20万円の収益があるかどうかが確定申告の有無の分かれ道なので覚えておきましょう!

さて、計算しなきゃいけない収益はざっくり3つ。

  • NFTの売上(一次販売・二次販売)
  • エアドロップやDeFiの収益(もらったもの)
  • 仮想通貨の収益(レートの差額分)

※国税庁(暗号資産に関する税務上の取扱いについて)を参考

計算の考え方は少しむずかしいですが、取引一覧さえ入力できればこっちのものです笑

では例を参考にして一緒に損益の計算をしていきましょう!

ここまで書いておいてアレですが、とても手入力はできないよ・・・

という方は、自動で取引を認識して計算してくれる【CRYPTACT(クリプタクト)】がおすすめです!(国内のサービスなので安心)

売れているNFTクリエイターは結構使っているみたいで、確定申告までサポートしてくれるので有料でもオッケーなら使うのもアリ。

取引が500回までなら「お試しプラン」で年間8,800円なので確認してみてください。

とはいえ、ツールを使っても基礎知識を押さえていないと苦労するので勉強はしましょう!ぼくが愛用している本はこちらです。

スプシ(エクセル)無料ダウンロード

まずは下のボタンからスプレッドシートを開いてダウンロードしてください!

NFT会計税務に詳しい税理士の畠山先生に「このシートは素晴らしい!」とお褒めの言葉をいただいております(わーい!)

現在ver4.0を公開中!仮想通貨の価格レート自動入力のツールを導入するとさらにパワーアップします!こちらの記事を参照ください!

リンク先のデータは編集できない状態なので、使うには「ファイル」から「コピーを作成」で自分のGoogleドライブにコピーが必要です。

エクセルで編集したい人は「ファイル」から「ダウンロード」してください。

「編集編限をリクエスト」ではないですよー!

※スプレッドシートの方がのちのち管理するのに便利なのでおすすめです

ここからは一般的な取引を例に説明します。取引の詳細な処理がわからないときは税理士さんや税務署などに相談を!シートの使い方やブログについてわからないことがあればTwitterにていすむまでリプやメンションをください。

取引履歴の洗い出し

それでは、取引シートの記入準備をしていきましょう!

まず自分がどこでどのような取引をしたのか、履歴を確認する必要があります。

仮想通貨の国内販売所(bitFlyer,Coincheckなど)や海外取引所、イーサリアムチェーンなど人によってさまざまですよね。

日本の仮想通貨販売所

日本の販売所で仮想通貨を買ったり売ったりした場合は、毎月の取引レポートが発行されているはずです。

bitFlyerなら「お取引レポートのダウンロード」から月別に発行されているので確認はかんたんです。

ほかの販売所を利用している人も確認してみてください。

パソコン経由でレポートをダウンロードしちゃいましょう!

イーサリアムなど各チェーン

イーサリアムの取引は、メタマスクから「Etherscan」にアクセスすれば全ての履歴(トランザクション)が確認できます。

Transactions」を見れば一目瞭然!

Value」に支払ったETHが書いてあり、となりの「Txs fee」は取引時にかかったガス代が書かれています。

タブを切り替えて「Internal Txns」を開けばメタマスクへの入金履歴が書かれています。

ちなみに、「Blockscan」に自分のウォレットアドレスを入力すればPolygonBSCなどほかのチェーンに切り替えられますよ。

ERC-20 Token Txns」でWETHの取引を確認できます。

今後もトランザクション(履歴)のスキャンサイトはよく使うので、覚えておきましょう!

自動一覧化の便利ツール

さまざまなツールを開発しているエンさんが作ったツールが便利で、イーサリアム・ポリゴンの1000件までの処理なら一発で見やすい一覧表を自動で作成してくれますよ!しかもCSVファイルにエクスポートできる。(ウォレットアドレスを入力するだけなので安心)

これを参考に合わせ技でぼくのスプレッドシート使う方が多いようです!(素直にうれしい)

便利ツールはこちら→

取引一覧を作成

入力項目の確認

必要な情報をそろえたら、早速取引を入力していきますよー。

とにもかくにも、損益の計算は一覧表が完成しないとできません。

ここからは無心で過去の取引をひたすら入力です!

ダウンロードしたデータを開くと「【例】取引一覧」が出てくるので、コレを参考に説明していきます。

フィルタリングができる項目を下のように用意しました。

  1. 日付
  2. NFT → NFTを購入したとき、それを売ったりしたときにチェック(プルダウンで「△」を入力できます)>>>重要ポイント
  3. 課税 → 課税対象のものにチェック(プルダウンで「◯」を入力できます)>>>超重要ポイント
  4. 内容 → 取引の内容をざっくりと記入
  5. トークン → ビットコインやイーサリアムなど仮想通貨の種類(プルダウンで選択できます)
  6. チェーン/取引所 → イーサリアムなどブロックチェーンの種類や取引所など(プルダウンで選択できます)
  7. レート → 使用した仮想通貨の終値
  8. IN OUT数量取引した仮想通貨の数量
  9. IN 価格 → ウォレットに入った金額
  10. OUT 価格 → ウォレットから出した金額
  11. ガス代・手数料→ガス代や手数料の項目にチェック(プルダウンで「◇」を入力できます)
  12. 損益 → 売上やトークンを受け取った金額

取引した入出金の記入

よくある取引を参考に出してみました。

ひとつずつ細かく行動と入力方法を見ていきましょう!

05/06 bitFlyerで0.05BTC(25万円分のビットコイン)を購入

この場合は、トークンはBTCでチェーン/取引所はbitFlyer、数量は0.05を入力。

販売所の取引したレートは「お取引レポート」で終値を確認できるので参照して入力しましょう。

今回は入金した金額なので、INのほうに25万円(レート×IN数量)が入ります。

IN価格は、レートと数量を入力すれば自動で計算されますよ。

※好みですが「日本円」は仮想通貨のようにレート計算をしなくていいので、販売所への入金について今回入れていません。ただ、振込手数料がかかる人は経費として一覧に書いた方がイイですね!

05/06 bitFlyerでイーサリアム3万円分を購入

これはイーサリアムなので、トークンをETHで入力すればオッケーですね。

先ほどと同じように、数量とレートの入力で自動計算されます。

トークン」と「チェーン/取引所」のプルダウンに主要なものを用意しましたが「ほしい選択肢がない!」ということがあると思います。そのときは【トークン・ウォレットの選択肢を増やす方法】を読んでカスタマイズしてください!

06/18 bitFlyerからメタマスクに0.09ETHを送金

行動はこれだけですが、じつは表に記入する要素は3つと多いです。

  • 0.09ETHがbitFlyerから外に出ていく仮想通貨なのでOUT価格に記入
  • bitFlyerは送金手数料が0.005ETHかかるので、出ていくお金のOUT数量に記入した上で「ガス代/手数料」に「◇」をつける
  • メタマスクに入金された0.09ETHを入ってきた仮想通貨としてIN価格に記入

出ていくお金と入るお金を細かく記帳する意味は、仮想通貨の損益計算に使うためです!(あとで分かります!)

まず、0.09ETHをOUT数量に入力(自動で価格が計算されます)

次に、送金手数料だけの項目を記入し0.005ETHをOUT数量に入力します。

さらに、画像のように「ガス代・手数料」に「◇」をつけます。

ガス代・手数料は税金上の「経費」として計上できるので、別でまとめて計算するために画像のように「◇」を付けてください。こうすることで、ガス代・手数料は自動でまとめて計算されます!

次に、メタマスクに送られた分の0.09ETHは入ってきたお金なので、IN数量に記入します。

これで、bitFlyerからメタマスクに送金する処理はオッケー!

06/19 0.01ETHのNFT#1を購入

NFTの購入も慎重にいきたいポイントですね!

プルダウンのボタンからNFTと課税にチェックをつけます。

ここで初めてNFTの「△」と課税の「◯」が入りますね。

NFTの購入か二次販売のときは、必ず「△」をつけてください!(なぜなら自動で「所有NFT一覧」タブに記入するためです)

とくに「課税」部分に◯を付け忘れると仮想通貨の損益計算ができなくなるのでチョー重要なところです!!

ココで課税対象は以下の3つなので、逃さずチェックしましょう!

仮想通貨の課税対象

  1. 通貨売却時
  2. 通貨同士の取引時(スワップ・ブリッジ)
  3. 通貨決済時(NFTの購入、仮想通貨で仮想通貨を購入など)

おそらく、みんなが気にするのは「課税対象」の部分だと思います。

基本的に、

使用する仮想通貨が別のものに変わるときに税金の計算が必要になる

と考えると少し分かりやすいかもです。

例えば、

  • 仮想通貨を売却して、日本円に変えたとき
  • ETHをBNBにブリッジしたとき
  • 仮想通貨を使ってNFTを購入したとき など

が考えられます。

話は戻りますがこのようなに仮想通貨を使用したときは「課税」に◯を付け忘れないように注意してください!

また、取引一覧の「レート」には仮想通貨を取引した日の「終値」を記入します。

bitFlyerのようにレポートにレートが書かれているものはいいのですが、メタマスクに移してしまうとレートが管理されてないので分からないですよね?

なので、わからない仮想通貨のレートは「CoinMarketCap」から検索して「終値」を使用してください。(シートの上部にもリンクを貼ってます!)

国税庁は、取引の一貫性を重視してるようです。

差が出ないように一度参考にしたサイトは変えずに終値」をずっと使うのがベター!

めんどうな人は、さまざまな自動でレートを入力する機能を追加しちゃいましょう!詳細は【関連記事】仮想通貨の価格レートを自動入力する方法で確認してください。

取引で使う通貨はETHがほとんど、という方に朗報です。Googleが提供するスプレッドシート用の関数で終値を自動入力してくれるものがあります!それが↓

=index(GoogleFinance(concatenate(“currency:”,”ETH”,”JPY”), “price”, 日付), 2, 2)

日付」の部分を自分で「A45」のように日付が入力されたセルを設定してください。するとGoogleが管理するチャートの価格が反映されます。

ちなみにデータはこちらのGoogle Financeから引っ張ってきています。

損益の記入

収益や損失を計算するときに「損益」の欄を使います。

記入の対象としては

  1. 自作NFT売却益・ロイヤリティ収入
  2. エアドロップのトークン受取
  3. DeFi関連

まず、①については次の章で説明するので飛ばしてください。

②のエアドロップを受け取ったときは、たまーにタダで価値のあるトークンをもらうことがあります。(エアドロップと呼ばれてます)

そのときは、受け取った時点のレートで計算して損益に記入しましょう。

トークン受取時に、まだ上場してなくて価値が0円の場合は損益に記入する必要はありません。

ただしその後、上場して価値が付いてからETHにスワップするなど課税対象の取引をした場合、その時点のレートで計算することになるので注意が必要です!

③のDeFiの課税対象は、ステーキングやファーミングで得た場合に収益分としてトークンを記入しなきゃいけません。

たぶん、DeFiの場合どえらい数の取引があるのでDeFi専用の別シートで作成することをおすすめします笑

国税庁の資料にもありますがCryptactさんやCryptoLinCさんからも参考にするとイイと思います。

「よし入力しよう!」と取引一覧の作成を意気込んだけど

やっぱり理解できません・・・

という方は迷わず、取引を自動で認識して計算までしてくれる【CRYPTACT(クリプタクト)】に登録しましょう!(国内のサービスなので安心)

ムダな時間も労力も解消できるはずです!

NFTの損益計算

NFTの損益は2つの計算が必要なことを知ってましたか?

  1. NFTの購入に使用した仮想通貨の「レートの価格差」に損益が発生
  2. NFTを売った場合に損益が発生

と①の仮想通貨レートの損益がややこしいですが、ご安心を!

このスプレッドシートなら取引一覧に正しく金額を入力していけば自動で計算できます。

①NFT購入時の仮想通貨の損益計算

では、NFTの購入時に発生する損益計算について見ていきましょう!

上の画像にもある通り取引を複雑に繰り返していると、NFTを買うときにすでに持っている仮想通貨のレート仮想通貨を使用したときのレートは一致しないので、ココで損益の計算をしなきゃいけないのです。

ただ、このスプレッドシートではしっかりと「課税」の行に「」をつければ自動で計算されるので、あまり気にすることはありません!(計算の関数設定がんばりました笑)

↑は取引一覧の下の方にスクロールしていけば発見できます。

注意点は、画像のように「トークン」と「チェーン/取引所」の設定を正しく選択するということです!

どのトークンでどのウォレットなのかを取引一覧で選択したものと照らし合わせて自動計算するので、ココ間違えないようにお願いします!

ちゃんと入力できれば「損益」のところに仮想通貨のプラスマイナスが算出されます。(便利すぎる・・・笑)

どのような仕組みで計算されているのかを知りたい方はページ下にある【知識編】仮想通貨の平均レートの計算を読んでみてください。

②NFT売却時の損益計算

さて、①の仮想通貨のレート計算は自動なので安心したところで、NFTを売ったときの損益計算の方法を確認しましょう。

まず、前提としてNFTを売る場面で考えられるのが

  1. 一次流通クリエイターとして自作NFTを売る
  2. 二次流通コレクターとして購入したNFTを売る

この2パターンです。

では、それぞれの取引を見ていきましょう!

①一次流通の計算

クリエイターが自分でNFTを作って出品し売ったものが一次流通です。

記入はとてもシンプルで、NFTを売り上げて入ってきた日本円の額を右端の「損益」欄にコピペするだけです。

また、ロイヤリティ収入も同じように記入しましょう。(ロイヤリティはOpenSeaなどで一次販売・二次販売で発生する報酬のこと)

例)

内容:OpenSeaのロイヤリティ受取

In数量:0.01ETH IN価格/損益:2,000円

ロイヤリティを受け取ったときは上記のように記入すればOK。ただ、ロイヤリティ発生時にOpenSeaから通知がないので記入漏れがないよう注意が必要です!

NFTの販売なのでNFT欄に”△”マークを付けたくなりますが、ぐっとこらえてください!

“△”マークをつけるのは【②二次流通】の取引だけです。

理由は上述したとおり二次流通のものだけ別シートで計算したいからです。

②二次流通の計算

まずはシート下のタブを切り替えて「所有NFT一覧」へ。

このシートは取引一覧の「NFT」に△マークをつけた二次流通の取引が自動で入力されています。

二次流通分は引き算の計算式を自分で入力する必要があります。

二次流通のNFT損益の計算は下の式になります。

=売った額(売却額) ー 買った額(取得原価)

といった感じでそんなに難しいことはないですよね?笑

「損益」のセルには画像のように計算式を入力すればオッケー。

NFT#1の純粋な収益として¥14,000が入力されました。

このシートは「損益」より左のセルに何か入力するとデータが全部消えるのでご注意ください!(それより右側は自由に記入ができる仕様です)

また「セルのA7」にあるNFT取引を転載する関数が反応しないときは、下の画像を参考に「取引一覧」の対象範囲を広げてみてください。

※なお、転記してくれる「FILTER」という関数はエクセルで使えません

シートを下の方にスクロールしていくと、すべてのNFTの損益が計算されているので確認してください。

ちなみに、「売却済み」にチェックをつけると黒塗りになるので多少は見やすくなります!この”△”を付けないと翌年度へ保有NFTを繰り越すときフィルターが機能しないので、忘れずにチェックしましょう!

確定申告に使う項目

さて、NFTの売上や仮想通貨の損益をすべて計算し終えたら確定申告の作業にようやく入れます…笑

確定申告で記入する項目は、雑所得の「収益」と「必要経費」があります。

今回の計算表から持ってくる数字は下の画像の通り!

シートの下部に3つ全ての「収益」が自動計算されます。

  1. 一次販売益やエアドロップなどの「合計損益
  2. 仮想通貨の損益」を合算した額
  3. NFT売買」の収益

また、「合計ガス代」と書かれた金額が確定申告でいう「必要経費」です。

確定申告のときに必要経費を入力すれば、自動的に収益から経費分を引いてくれて節税になると思うので経費の精算も忘れずにしましょう!

ちなみに、新しく買ったパソコンや家賃などクリエイターが必要とした他の経費もプラスすることができます

ミツモアの【雑所得の必要経費はいくらまで? 確定申告での書き方も解説】に詳しく書いてあったので、確認してみてください!

翌年繰越の記入(仮想通貨・NFT)

翌年に繰越する仮想通貨

翌年に繰越する数量と金額も自動計算されています。

繰越額は総平均法で計算された「平均レート」を使って割り出します。

見本シートのメタマスクにあるETHを見ると、翌年に繰り越す額は¥87,927となりました。

手持ちのウォレットにある数量と計算がぴったり一致しないかもしれません…。そのときは、1月1日時点のメタマスクなどウォレットにある手持ちの数量を繰り越し分として入力するしかないかもです。

Debankの「Timemachine」という機能を使えば、指定した日付のウォレットの中身がわかりますよ!

仮想通貨の繰越分を記入

年末まで残った仮想通貨は繰越分として、翌年のシートに記入する必要があります。

今回はメタマスクに残っているETHだけ見ていきましょう!

まずは、準備として翌年分のまっさらな取引シートを新しく作成してください!

日付はとりあえず繰越なので「1/1」にしました。

平均レート」はそのまま引き継いで、繰越分のレートに記入しましょう。

繰越数量」と「繰越額」はそれぞれ、INの「数量」と「価格」にコピー&ペースト!

細かいですがペーストするときは、右クリックして「値のみ貼り付け」をすれば数値だけ入力できます。

NFTの繰越分を新シートにコピペ

まずは2023年分を記入するまっさらな「所有NFT一覧」を作成しておきます。

自分がコピーするNFT取引一覧の数だけ行をひたすら挿入して準備をしましょう!(※指定の行より上に追加すること!)

2022年分の「所有NFT一覧」にて翌年に繰り越す分のNFTを選択コピーしたいので、まずはフィルターをかけます。

売却したNFTには「△」マークを付けているので画像のようにフィルターをかけましょう。このとき、購入と売却両方とも△が付いてないと無駄に翌年へコピーしてしますので注意してくださいね!

ここからが、ポイントです。

コピペした後にエラーが起きないように、全ての関数を解除する必要があります。ので、コピーしたいNFT一覧の範囲をドラッグで囲んでコピーして、画像のように右クリックでメニューを開き「値のみ貼り付け」をします。

選択範囲がすでに囲まれているので、そのままコピーしましょう。

先ほど新しいシートに挿入した行にコピペしたいので、「セルのA4」からペーストしてください!

これで、NFTの繰越分がすべて記入されました。

おつかれさまでした!

【知識編】仮想通貨の平均レートの計算

平均レートの計算方法

【知識編】へようこそ。

ちょっとむずかしい話をします。

仮想通貨は入出金が多いのに、毎回レートが変わっているので単純に計算ができないんです。

なので、仮想通貨の損益計算をするときは基準になる「レートの平均を割り出す」必要があります!

仮想通貨の平均レートを出す方法は2つ。

  • 移動平均法(取引のたびに計算する方法)
  • 総平均法(全取引を一括して計算する方法)

※国税庁が提示してます(詳しくはこちら

移動平均法」で計算する人は国税庁に届出を出さなきゃいけないというハードルがあります・・・(詳しくはこちら

総平均法」でやった方が圧倒的にラクなので、本記事ではこちらを採用してます。

課税の対象を損益計算する

損益計算する対象は課税に◯を付けたもののみです。

平均レートの計算をした上で(シートでは自動で計算していますが・・・)

OUT価格(実際に使った仮想通貨の額)ー 取得原価(平均レートで計算したOUT価格)= 損益

このように損益計算をしています。

スプレッドシート上にも計算式を書いてあるので、ぜひチェックしてみてください!

シートのカスタマイズ

スプレッドシートは、ぜひ使いやすいようにカスタマイズしてみてください。

ゆとりを持たせているので試してくれると嬉しいです。

トークン・チェーン/取引所の選択肢を増やす方法

取引一覧」でプルダウンできる「トークン」「ウォレット チェーン/取引所」の選択肢を増やすことができます。

下タブの「固定参照データ」を開いて、トークンの銘柄チェーン/取引所の背景が赤いセル内に入力します。

これでカスタマイズできます。

参照サイトの一覧

下タブの「参照サイト」には、仮想通貨の税金関係についての参考資料を載せておきました。

国税庁や有料の取引自動計算ツールのサイトなので信頼感しかないものを抽出しました。

まとめ

ここまで本当にお疲れ様でした!

そもそも、国税庁でも判断しきれてないものが多いから、疑問点は全部解消されないと思います。

数千万円も稼いで脱税してるわけではないから、国税庁が家に来たりしませんので怖がる必要はないですよ笑

さて、まとめとして重要なところだけおさらいです。

どれが課税対象なのかについて・・・。

考え方としては、

使用する仮想通貨の価値が変わるときに税金の計算が必要になる

ということです。

個人的な意見では、NFT購入時も課税の計算が必要なのが厄介だなあと・・・

とにかく仮想通貨はレートが常に動いているので、損益の計算が大事なんだなと思っております。

税金はうまく処理しつつ、今後も期待しかないクリプトの世界を楽しみましょう!!

Special Thanks

@same2butdiffer

@honemaru_NFT